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管轄地域内でも特に被害の大きかった芦北町を中心に、DMATや日赤救護班がHuMAやピースウィンズジャパンなど民間団体と協働して医療機関や施設、避難所を巡回し、情報収集や診療支援、患者搬送などを行う際の全体調整を行い、毎晩開催される水俣・芦北地域災害保健医療対策会議で行政や医師会、歯科医師会、看護協会など関係機関との情報共有・支援調整を図りました。

先が見えない中、医療機関とそのスタッフは見えない敵と戦いながらすべては患者さんのために日夜活動を行っています。福岡県においても7月7日、久留米市と大牟田市で豪雨による浸水で大きな被害が起こりました。芦水地域医療調整本部は7月10日に水俣市立総合医療センター内に設置された水俣市、芦北町、津奈木町の1市2町を管轄する本部で、医療機関や高齢者施設、避難所などの情報収集を行い、必要な支援を調整する役割を担っていました。

すでに福岡県は災害対策本部が立ち上がっており、その中に医療の指揮を執る「福岡県医療調整本部 福岡県庁DMAT調整本部」を立ち上げ、当院の医師が災害医療コーディネーターとして、また本部長として指揮をとり、運営をすることとなりました。医療調整はもとより、今回北九州市内で行った活動では、介護施設等に陽性患者さんが発生した事案について、早期よりDMAT事務局員やICTと連携して施設へ訪問し、施設内のゾーニングや個人装備の指導等を行いました。

特に熊本県の南部にある人吉、水俣、八代での被害が大きく、全国からDMATが急性期医療を支えるために集結しました。再度福岡県より連絡があり、福岡県南部においても浸水被害が出ているとのこと。 そして、7月11日、福岡県庁DMAT調整本部の常駐が解除となり、オンコールでの対応となりました。 DMAT医師1名、看護師1名、業務調整員3名にて福岡県庁へ向かいました。福岡県内、特に当院の地域である北九州地域にて第2波とも呼べる陽性患者さんが急増しました。浸水した医療機関はあったものの、何とか立て直すことができ、福岡県内の医療機関は数日以内に診療を開始する事が出来ました。福岡県、熊本県、鹿児島県に大雨特別警報が発令され、九州南部に線状降水帯が現れました。

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